2015年4月1日水曜日

【2015年掲載】セーブポイント設置へ ~落第学生らに光~

 本学は各キャンパスにセーブポイントを設置する方針であることを発表した。セーブポイントは本学工学部とSERNの共同開発した1.5mほどの大きさの端末で、これに学生証を差し込むことで学生生活のセーブが行えるというものだ。後にセーブ済みの学生証をかざすことでセーブした時点に戻ることが出来るロードポイントも導入予定※だ。
 これらは学生の履修登録のし忘れや必修教科の落第という、いわゆる「詰み」の対策として導入される。理論上は仮に詰みの状態に陥ってもロードしてセーブした時点に戻れば、詰みの状態を回避できる。セーブポイントの導入によって、後になってから泣きつく学生を処理する仕事は一切必要なくなるとして、学生支援課の廃止と教務課の大幅な縮小が決定している。

 大学の担当者は「これで学生は単位の落第に対して教務課や教授に恨み言を言うこともなくなり、一方大学は窓口にかかる経費を削減できます。win-winを実現した素晴らしい案だと自負しています」と語った。

 学生からは、「これで試験のプレッシャーから解放される」「CG回収が捗る」「ナイスセーブ」と喜ぶ声が多く挙がっているが、中には「その世界線をなかったことにしてはいけない」と使用を戒める声もある。

 セーブポイントの開発に携わった本学工学部の岡元倫次郎教授は、「セーブをこまめにやることで有意義な大学生活がおくれるようになるでしょう。ただ便利なあまり、どうせロードすればいいやという思考に陥らないようにして下さい。『詰み』を『罪』と思わなくなったら終わりです。」とドヤ顔で語った。ただ我々がセーブポイントの詳しい仕組みについて尋ねると、「禁則事項です。」と口をつぐんだ。

 4月1日から被験者334人による試験運用が始まる見通しだ。被験者の一人(24歳: 学生)は我々の取材に対して、「出来ることなら入学時点からやり直したい」と話した。


※現在鋭意開発中。導入時期は未定。

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