この問題は、報道部での追い出しコンパ中に青森氏が酒に酔った勢いで記者に粉飾決算を告白したことにより発覚した。記者からの通報により先月仙台地検が捜査を開始。捜査関係者からの証言によると、近年学友会費の納入率が低下して報道部への割り当て金が減少したことから報道部の財務状況が急速に悪化。また報道部幹部らが部費で明治神宮球場に野球を観戦に行くなど、部費の私的利用により支出が増加した。新聞の印刷費支払いのための資金繰りに苦慮した幹部らは、今年度の赤字を隠蔽するため、架空の広告契約書を作って収入の水増し工作をするよう部下に命じていた可能性があると報道されていた。
青森氏は記者会見で、広告収入水増しによる粉飾決算を認めた。報道陣から部費の私的利用について問われると「OBを接待するためにやむを得ず使った。その日の試合でOBの贔屓球団が勝利し、多額の寄付を約束してくれた」と語った。自身の進退については「問題が解決するまでは私が責任を持って仕事に取り組む。解決後は部の発展のために全力で仕事に取り組む。辞めるとしたら私が引退するときだろう」と述べ、辞任について否定した。会見の最後には「私らが悪いのであって、部員は悪くありませんから」と号泣し、他の部員は無関係であることを訴えた。報道部は今月中に第三者委員会(委員長=報道則(むくいみちのり)弁護士)を作り、粉飾決算の経緯を解明するとしている。報委員長は「場合によっては、関与した幹部への損害賠償請求も辞さない」と強い口調で述べた。
企業の粉飾決算について詳しいオリンパス大学の山東一芝教授は「粉飾決算は株主のみならず、その会社の顧客への信頼を失墜させてしまう。企業として絶対にやってはならない禁じ手だ」と批判した。
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